今月のベアフット

6月のこどもたち

今年は例年になく森に鳥たちがたくさん訪れて鳴き声を聴かせてくれたり、巣作りをしています。

特に近頃スズメが少なくなったなとさびしく思っていましたが、今年は群れて飛び回っています。

先日のことです。園庭の隅のイチイの木の根本にカラスが一羽じっと座っていました。

まだ子ガラスのようです。

どうしたのかと見に行くと、上の方でギャーギャーと威嚇する声がきこえました。

親ガラスが屋根の上と高い木の枝に止まって近寄る者を監視しながら「近寄るな」と鳴いているようです。

子ガラスはその親鳥の声を聴くと何とかそばに行きたいと思ったのか、羽をバタバタさせてチョンチョンと歩き出しました。

でも左足と羽に怪我をしているようで少し歩くとまた木の根本に戻ってうずくまります。

親鳥は一瞬として動かずに見守っています。

刺激を与えないようにそっとその場を離れました。

「どうしたらあかちゃんを親の所に戻せるだろう」と考えたりしながらもなす術もなく様子を見るしかありませんでした。

次の日には心なしか羽も足も動きがしっかりしてきたようです。

フンもしていましたので親鳥が餌を運んで食べさせていることもわかりました。

だだ安静に、安静にと努めて見守っていました。

こうしてお家の人も含め、子どもたちと気を揉み、祈りつつおりましたが、3日目の朝、子ガラスの姿は見えなくなっていました。

親ガラスの姿も消えていました。

きっと力を取り戻した子ガラスは親ガラスと共に巣に戻れたのだろうという願望をこめた思いでこの件は落着しました。

でも、子を思う親ガラスの行動には心を動かされました。

童謡に「カラスなぜなくの」で始まる「7つのこ」という歌があります。

歌詞についてはいろいろな解釈があるようですが「カラスは巣にいる子どもがかわいい、かわいいといって鳴くんだよ」といわれるカラスの子育てが今回そのまま見えたようで、鳥でさえこうやって子どもの命を必死で守ろうとしているのだなと思わされました。

 

5月はおかあさんの愛について思いを深めてきた子どもたち、6月にはおとうさんのことを思いながら生活をしていきます。

子どもの命を生み出し、いつくしんで育てているおとうさんとおかあさん。

子どもはそのおとうさんおかあさんの愛からすべてを学び取っていきます。

そしてやがて自らも人を愛し、子どもをいつくしんで育てることができる人になります。

6月、天候不順な時ではありますが、一人ひとりの子どもたちが強い両親の守りと愛を知りうれしく受け留めながら快活に過ごせるよう日々の保育を充実させていきたいと思います。