今月のベアフット
10月のこどもたち
夏の暑さがいつまでも続き、雨もなく自然も作物も人も水分がスカスカになりました。
ナシの生産地でもある当地では、水分が足りなくて実が大きくならないとの嘆きをききました。
ナシの実は一雨あればグンと大きくなり一雨ごとに袋の中でふくらんでいく果実なのだそうです。「あぁ それでナシってみずみずしい果物なんだ」と今更ながら納得しながら雨を待つ日々でした。
木々の葉も紅葉もまだなのにハラハラと葉を落とし枝についている葉も茶色く枯れてるのが目につくようにもなりました。
かたや、台風や大雨で洪水や土砂崩れの被害があった地方もあり日本列島がシッチャかメッチャかの長い夏でした。
それがここにきて急に気温が下がり、一気に秋になりました。
子どもたちにとっては外で遊ぶのに絶好の気候です。
年長組の人たちは縄跳びに力を入れています。
夏休み中にお家で跳べるように練習してきた前まわしが、みんなで一緒にやるなかで長く回せるように、また音を立てないで姿勢を美しく回せるように、など互いに切磋琢磨しながら1日ごとに力をつけています。
競うわけではないのですが、年長くらいになると自ら人のやるのを見て自分の有り様を認識したり、真似たり、挑戦したりすることができるので成功感や一体感も育ちます。
これからいろいろな跳び方を開発していく予定ですが、跳ぶ姿が美しくなると本物です。
しかし年長児たちの縄跳びは、一朝一夕にできるものではありません。
年少の時から、歩行や両足跳びや橋渡り、片足立ちやスキップや雲梯などのバランス感覚の機能をしっかり身に着けてこないと四肢の関連動作である縄跳びはうまく跳ぶことはできません。
なにより自分の体の動きに対するイメージをもてるようになることが大事だと思います。
そのためには人と一緒に体を動かすことはとても有効です。
子どもたちは小さい時から仲間との日常の遊びや活動の中で自然に、また意図的にこれらを習得していきます。
しかし気になることは、このコロナ禍の中で、あるいは生活様式の中で子どもの体力や運動機能の力が弱くなっているのではないかということです。
外に出て活動する経験が少なくなっているという影響でしょうか。
私たちは子どもたちのそんな現状をきちんと把握し、望ましい経験を精査しながら保育をしていきたいと思っています。
体が動くと 心が動き 笑顔になります。
秋の日、園庭や保育室に子どもたちの歓声が響く活動を創っていきたいと願っています。
副園長